みどりばこの日記

自然、文化、留学

時間がゆっくりに感じる

渡米してから3ヶ月半が経った。

 

一般的に人間は歳をとるほど時間が過ぎるのが早く感じるようになると言われており、その通りだと思う。高校三年間より大学の方が短く感じた。卒業後渡米前までに2つの職場で働いたが、どちらにいても「もう●●月か」と月日の流れを早く感じていたし、卒業したのもすぐ最近だと思っていた。

 

だが、この3ヶ月半はものすごく長く感じた。

「まだ3ヶ月しか経っていないんだ」と久しぶりに時間的違和感を憶える。
決して暇なわけではないし、毎日真面目に仕事し、休日は真剣に全力で楽しんでいる。
それでも1日1日がゆっくり進む。なぜだかはわからない。でも凄まじいスピードで進むと思っていた毎日が、丁寧に過ぎていく。
朝が早い分仕事が夕方に終わり夜が長いからか、気軽に誘える友達が少なく自分のための時間が多いからか、新しい環境で発見が多いからか、熱中できるような趣味・仕事に出会えていないからか、、。

 

わからない。でも、実に面白い。こんなに時間について考えたのは学生以来だ。

やはりこれも文化の違いに起因するものなのか、と勝手に考察してみる。


学生の時の私は、1分1秒何か自分の身になることをやっていないと満足できない人だった。そのため、常に時間に追われていることを好んだ。Wellnessという概念は自分の中になかった。

もしかしたら、このWellnessの時間の感覚、オンオフの感覚が米国と日本で異なることが時間がゆっくりに感じる原因の一つなのかもしれない。

現代では少しずつ変わってきているが、一般的に日本の働き盛りの社会人は仕事が生活の7−8割を占めておりその他の時間でプライベートを楽しむ人が多い。つまり生活の大部分は仕事で構成されており、仕事中以外の時間でも仕事のことを考えている人も少なくない。
一方、米国では仕事は生活の一部分に過ぎない、という感覚の持ち主が多いように感じる。自分の時間はもちろん、家族や仲間のとの時間を大切にする。Facebookで日本人より仕事のことを載せる人が少ないことや、毎週月曜日にはHow was your weekendと聞く風習、仕事中も仕事以外のトークが多いことなどからも、彼らの生活の中心が仕事ではないことがわかる。(例外はもちろんたくさんあると思うが私の周りの人の多くはこんな感じ)だからこそ、彩りが多い日々を過ごすのも当たり前なのかもしれない。私も少しそれに染まったのだろうか。だとしたら、この時間の流れのゆっくりさは嬉しいことなのかもしれない。

 

生活はさまざまであり、時間の使い方や考え方はそれぞれ個々が決めれば良い話。でも、ここ3ヶ月で感じた時間の流れは、これまで経験してこなかったものだったし、新鮮だった。
ゆっくりに感じる時間を、これからも有意義に、丁寧に使っていきたい。
1年後、2年後はどう感じるのか、楽しみだな。