みどりばこの日記

自然、文化、留学

Indigenous People's Day (先住民の日)

10月の第2週の月曜日。

子供の頃覚えた記憶ではその日は「Columbus Day」だった。10月に入ると小学校ではChristopher Columbusのコスプレをしたり、彼のアメリカ発見までの道のりまでを映像や本で学んだ。In 1492, Columbus sailed the ocean blue,~~~ とクラスメートと歌ったのも良い思い出だ。


*Christopher Columbus=1492年にヨーロッパから大西洋を航海し、アメリカを発見したイタリア人。

 

しかし、昨日衝撃を受けた。Columbus Dayなのに仕事だ、と嘆いたところ、友人に「Columbus DayではなくIndigenous People’s Dayと言った方が良い」と言われた。祝日の名前が変わるのは日本でもあることだが、どうやらColumbusを非難する声が多く上がっているためそう呼ばなくなったのだと。Columbusがアメリカを発見したことによって、元々住んでいたNative Indiansの生活が激変してしまったことや、Columbusが原住民の命を奪うような行動をしたことなどから、Christopher Columbusをお祝いするのは間違っている、という声によるものらしい。調べてみると、賛否両論ありそうだ。2014年頃から、州によっては正式に祝日の名前を変えた場所もある(50州中14州)。ニューヨークは変更していないため正式にはColumbus Day。ただ、確かにその名前を口に出す人は今年一度も聞いていない。”National Holiday"とか”Indigenous People’s Day”と周りも皆言っている。20年前、私がアメリカのヒーローだと思っていた人がこれほど非難されているなんて、思いもしなかった。

 

実際、さらに面白いことに、大統領がProclamationを出しているのだ。2021年、2022年と2年連続で、10月●日をIndigenous People’s DayとしてNative Americansを称えよう、とWhite Houseから公文を発表している。もうColumbus Dayの面影がなくなりかけている。

www.whitehouse.gov

 

アメリカはこういう話題に非常に敏感である。今回は友人に指摘してもらったから特に問題にはならなかったけれども、常にアンテナを張っていることの大切さを改めて実感した。

 

Happy Indigenous People's Day!!!

 

ちなみに、Columbus CircleにはちゃんとChristopher Columbusが今もいて、その銅像の写真を撮っている観光客は毎日のように見るんだけれどもね。

今のところニューヨークでは銅像撤去するほどの非難ではなさそう。

Columbus Circle